












大学病院で数々の難手術を成功させ、
将来を嘱望されながらも、
母を亡くし一人になった甥のために
地域病院で働く内科医の雄町哲郎。
ある日、哲郎の力量に惚れ込む
大学准教授の花垣から、
難しい症例が持ち込まれた。
患者は82歳の老人。
それは、かつて哲郎が激怒させた
大学病院の絶対権力者・飛良泉寅彦
教授の父親だった──。
※シリーズですが、本作単体として
お楽しみいただけます。

哲学的な問いを内包していますが、ページを捲る手が止まらない極上のエンターテインメント小説です。
最高に面白くて、深く考えさせられて、前向きな気持ちになれる──。今の水鈴社が理想とするような作品となりました。
本シリーズは映画化も決定しており、今後たくさんの素敵なお知らせができそうです。令和を代表する医療小説シリーズとして多くの読者の方々にお届けできれば幸いです。
水鈴社 代表取締役 / 編集者
篠原一朗

EPICUREAN PRESCRIP
書籍情報
定価:1,980円(本体1,800円+税10%)
ページ数: 360ページ | 体裁: 四六判 上製
装丁:名久井直子 | 絵:五十嵐大介
発売日:2025年9月29日
ISBN:978-4-910576-05-3 | Cコード:0093
\今すぐ無料で/


『エピクロスの処方箋』
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京都府
大垣書店 イオンモールKYOTO店 村瀬萌夏様
ずーーーっと人のぬくもりがそこにあるような、優しい小説でした。 『スピノザの診察室』が映画化するそうですが、まだ映像化していない今だからこそ、夏川先生の高瀬川に流れる緩やかな水のような文章で味わって欲しい。 このあたたかさは文章でしか伝わらない。きっと映像化も素晴らしい作品になることは間違いないですが、やはり、この物語は夏川先生の文章あってこそだと思いました。 幸福について考えたくなったら、私は哲学書よりも先にこの本を開くと思います。
埼玉県
未来屋書店 入間店 佐々木知香子様
前回『スピノザ』は凄腕のマチ先生が看取りと訪問医療に従事し、余命幾ばくの方たちとの交流が胸を打ちましたが『エピクロス』はマチ先生の技術と信念が濃厚でとても楽しめた作品でした。 今回は雄町先生と西島先生のやり取りが特に印象深く好きです。 『エピクロスの処方箋』にはマチ先生をはじめ花垣先生、教授他医療に携わる方々それぞれに哲学と信念がある。 それを知ることができて嬉しいです。
東京都
恭文堂書店 菅原様
「いつか大切な気持ちを伝えようと思っている間に、いつのまにか伝えられなくなっている。そんな景色を何度も目にしてきました。今という時間を、大切にしてください」という文章には賛同せざるを得ないようです。他国の紛争・戦争を目の当たりにし、コロナによって日常生活が激変してしまった経験を経た私たちにとっては、今生きているこの瞬間こそがかけがえないものであり、大切にしなければならないのだと肝に銘じなければならないようです。
兵庫県
喜久屋書店 花田店 A様
南先生世代の研修医や医療従事者を目指す若者たちにまず読んでほしい。マチ先生のようにベテランと言われる世代になっても、素直に若い人たちの意見に耳を傾けられる人間でありたいですね。 ふつうなら悪役になりがちな、過去に確執のあった教授が実は医療人として当然のこだわりを持って病院人事や医療の未来を考えていたり、マチ先生に何かと反発していた後輩医師の西島先生でさえ、最後にはチームの一員になって、治療の成功を心から喜ぶ。ここも印象的でした。
埼玉県
TSUTAYA坂戸八幡店 守屋加奈子様
人は自分ひとりでは生きていけない。 そんな当たり前のことを改めて提示され、自分の中の快楽主義にふと気づき唖然としました。 幸福とは、死とは、生とは… 大人のため、温かな哲学書だと思います。
広島県
フタバ図書TSUTAYA TERA広島府中店 沖野めぐみ様
『スピノザの診察室』が本当に好きで、またマチ先生に会えた喜びでいっぱいです。 生きるという事、病に向き合うという事を改めて考えさせられました。 医師と患者という立場で、短い診療時間の中で、なかなか難しい事だなとつくづく感じます。 医療系の小説ですが、それだけではない。 うつろいのゆく日々の中で、ふっとマチ先生の言葉が聞きたくなる。 そんな大事な1冊です。
北海道
紀伊國屋書店 札幌本店 関咲蘭様
心の深いところに静かに響き、そして寄り添ってくれる素敵な小説でした。 棚に並べる日を、楽しみにしております。
大阪府
未来屋書店 大日店 石坂華月様
1ページめくる度に、目の前の世界がどこまでも広がっていくようだ。愛おしむように言葉を追いました。 病を抱えている者に必要なものは医療ではない。マチ先生の静謐な声が心に沁み、その答えの深さに涙が伝います。 もう胸がいっぱいで本を抱きしめてしまいました。 この物語に出合えてよかった。 たくさんの人に読んでもらいたい!心からそう願います。
香川県
宮脇書店本店 藤村結香様
医師と患者の物語である以上に、人と人との物語なのだと、静かに、そして力強く語りかけてくる作品です。 人がどう"生きていくのか"を真摯に突き詰め、歩み続けるマチ先生の姿に、彼の周りの人達の姿にきっと誰もがふるえ、力をもらえるのではないでしょうか。 この餅菓子大好きなお医者さんに会ってみたい。オススメのお菓子を手土産にして、ただ一言「ありがとうございます」と伝えたくなりました。
宮城県
八文字屋書店 泉店 佐藤様
続編が読めるのが、とても嬉しいです。今作でもマチ先生より、日々の生活を生きていく勇気をいただきました。
埼玉県
未来屋書店 武蔵狭山店 柴田路子様
とても哲学的に深く、私はマチ先生との出会いで最後まで人生を全うする「生きる」という事を学ばさせていただいたような気がします。 病気に打ち勝つ事ができてもできなくても、心が死んでいたら満足いく人生だったと思えない。 信頼できるマチ先生のような人がそばにいるだけで、安心と安定ができ心の浄化になるような気がしました。
愛知県
ジュンク堂書店 名古屋店 長尾香依子様
『スピノザの診察室』の待望の続編。 カッコよく奇跡的で派手な医療小説ではない、そのリアリティが心地よく心に沁みてきます。 マチ先生の言葉は、温かく心に沁み入り、私に冷静さと穏やかさを与えてくれます。まさに『エピクロスの処方箋』。 また、仔細な部分の描写が美しく、京都の景色や空気、匂い、そして温度が伝わってくる、夏川先生の言葉選びに感銘を受けています。 大切にそばに置いておきたい1冊です。
岩手県
エムズエクスポ盛岡店 菅原幸治様
医療モノで哲学モノかあ、重そうだなと読み始めましたが、冒頭からイキナリ面白い!それでいて抑制の効いた美文に、ウットリしながら読み耽ってしまいました。「生とは」「死とは」と考えると難しく答えが出ませんが、この本を読んで「そうか!生死は人生に内包されていたんだ!そう思えれば、生きる覚悟、見送る覚悟が定まるんじゃないか!」と思えるようになりました。
新潟県
くまざわ書店 ココロ長岡店 石橋薫様
普段は哲学に触れることなく過ごしていますがマチ先生に出会ってからは少し興味が出てきました。今作品は「幸福」について。いろんな人を見送る年齢になってきた私はその人の幸福と、自身のこれからの幸福を少しでも、より良くして生きたいなと思いました。より身近に命を支えている夏川先生だからこそ到達した作品ですね。次回も心マチにして楽しみに過ごします。前作は阿闍梨餅がどうしても食べたくなりましたが、今回は金平糖ですね!
千葉県
喜久屋書店 松戸店 松本大様
言葉や仕草、思い出さえもが大きな苦しみを癒すのだと読了後タイトルを読み直し、感動で胸が震えました。 人を救うのは人。この言葉は本を売る私達の心にも深く沁み、救いとなりました。
千葉県
幕張蔦屋書店 後藤美由紀様
温かい世界観の中で語られる高齢者医療、医師の現状、そして、医師はどうあるべきか、死とは何か。温かい世界観だからこそ、それらがはっきりとした輪郭を持って読み手に迫ってくるのだと思います。読み終わった後、とても良質な医療小説を読めた満足感で満たされます。マチ先生こそ、理想のお医者さんです。
東京都
くまざわ書店南千住店 鈴木康之様
『スピノザの診察室』の続編とのことで読む前から親しみを感じました。医学用語がたくさん出てきますが分からずとも読み通して行くと親しみを感じる時もありました。マチ先生の訪問診察の時の意識がわからない患者とも親しみやすく話かけるシーンに感動しました。医療現場の大変さや手術の過程でのやりとりを熱中して読んでいました。前編にわたり医学小説の極致を感じました。この親しみやすい医学小説をぜひ読んで感動して下さい。
京都府
平和書店アル・プラザ城陽店 奥田真弓様
積み重ねてきた歴史と人々の営みが織りなす、京都の街並み。華やかなだけではなく少し悲しい色味を持っている。 「哀しいことは、わずかでも少ない方がいい。」マチ先生の記憶と後悔に触れる。 日常の中にある死と向き合う人々の孤独や辛さに、寄り添うマチ先生の静かな覚悟に、ぐっと心の奥を掴まれて、気がついたら涙が溢れていました。 幸福と快楽、 quality of lifeをどう捉えるか、生きることについてもう一度考えたくなる。とにかく良い物語でした。
東京都
くまざわ書店 武蔵小金井北口店 原口賀尚様
誠実で技術の高い内科医という側面と、妹の死という経験から深い諦観も抱える影の部分が、共存して表現されていて、主人公のマチ先生はとても魅力的に感じられて引き込まれる。
大阪府
未来屋書店 新茨木店 田口絵麻様
死に対する考え方や、介護する側、される側の考え方が、暗いものではなく、前向きな気持ちになれ、とても心が温かくなりました。それぞれの登場人物と、その家族によって、幸せのあり方や、死の考え方に違いがあり、他人が勝手にかわいそうと決めるのは、危険であるという言葉にハッとさせられました。私も今後、病気になった時や、母を介護する時は、マチ先生に診てもらいたいな。
青森県
成田本店しんまち店 川村佳代子様
生と死について考えさせられた。哲郎、花垣、飛良泉、3人にそれぞれの信念があって、ゆずれないもののために戦っている。熱い想いが核になった、静かな言葉が沁みてくる。そう、鋭さをもって刺さるのではなく、じんわり、ゆっくり沁みてくるのだ。前作より人間味の増した哲郎に親しみを深くした。
長野県
平安堂あづみ野店 石田奈津子様
『スピノザの診察室』を超える感動と共感で胸がいっぱいになりました。「死」に向き合っているのに「生」の部分も忘れない。そんなマチ先生の内面が今作では、さらに表現され人間味がぐっとまして、より一層、物語の世界に入り込みました。読むとやさしい気持ちになれる、癒される、まさにこの本自体がマチ先生による読む処方箋ですね。
大分県
明屋書店 豊後高田店 後藤理恵様
相変わらずのマチ先生たち原田病院の方々や、花垣先生たちも好きなのですが、強烈な印象を受けたのは飛良泉教授です。マチ先生への当たりの強さと、繰り出されるイヤミ(わかりやすいほどの意地悪!)はほんとムカつくほどなのですが、何よりも医療や患者に対しての真剣さが故のことで、読んでいく内に嫌いになれない、と思わずにはいられませんでした。優しい気持ちで物語を読み終えることができました。前作同様、めっちゃ売りたいです!!
愛知県
くまざわ書店 稲沢店 大洞良子様
手に取り冒頭から夢中で一気読み、そしてまたすぐ、今度は丁寧に読み返した。 本当の意味で「医療で人は救えるのか?」という重いテーマが底に流れ考えさせられるも、あたたかな登場人物たちと哲郎のユーモアが救いとなり、光になる。 そしてまた欲張りにも、早くまたこの物語の続きが読みたくなってしまうのだ。
大阪府
未来屋書店 四條畷店 安藤由美子様
生きているように死んでいき、死んでいくように生きていく そんな言葉がふと浮かびました。 私自身、実母を見送る時に出会った緩和ケア病棟の素晴らしい先生方が、この物語を読んでいる時、何度も脳裏に浮かびました。 「私もマチ先生の側でもっと学びたい」と研修医の南先生のように思ってしまいました。 マチ先生は勿論、マチ先生の周りの人たちもほんとに魅力的で、読んでいるとお腹の奥の方があったかくなりました。
東京都
芳林堂書店 高田馬場店 江連聡美様
人に寄り添う優しさがゆっくりと心に沁みて、泣きました。 マチ先生の、のほほんとした性格が、優しく本当にステキな人々を引き寄せるのか、原田病院では誰もが自分のことは顧みず、昼夜問わず、人々を治療していくことに一生懸命で、ひたむきな姿に、ただただ、感動します。 生と死が隣り合わせになっているのを再認識させるような看取りの現場を垣間見て、私も、逝くときは、マチ先生に看取ってほしい、そんな風に思いました。
愛知県
三省堂書店 一宮店 加藤裕美様
人と出会い、その人の思想、生き様に惹かれ、影響を受ける事は、多々ある。マチ先生と出会って、その「人」が必ずしも実在の人物であるとは限らないと、心底思った。 マチ先生の言葉は、これから先、何かに迷った時、幾度となく私を助けてくれるそんな気がします。読み返す度、あたたかな感動と気付きがある。
大阪府
紀伊國屋書店 グランフロント大阪店 梅谷翔也様
『エピクロスの処方箋』を読んでいる数日間、生き方について常に意識させられ考えるいい機会になりました。 前作に引き続き「哲学」の要素が含まれているが、けっして難しくなく、すんなりと入ってくる物語の温かさが心地よかったです。 自分の「哲学」が欲しいと思わされました。「哲学」が自分の価値観を決め、生き方や働き方、人との付き合いなどすべての根幹になるからこそ、今からでも改めて自分の「哲学」を築き上げていきたいと思いました。
神奈川県
紀伊國屋書店 武蔵小杉店 鶴見真緒様
一行一行読み進めるたびに心がすうっと軽くなり視界がひらける、魔法のような本でした。医療ミステリーではなく、派手さはなく内視鏡という手術もなかなか視覚的なイメージがしにくい中で、この迫力。緊迫感のある手術シーンも入れつつ、訪問看護のシーンも大きく割かれていてマチ先生がマチ先生であることをぐっと感じられて胸が熱くなりました。これは本屋大賞ノミネートさせたい!!
兵庫県
未来屋書店 姫路大津店 沖川幾美様
前作に引き続き、命との向き合い方をじっくり考える機会をいただきました。 おそらく、命の灯が消える瞬間まで正解はわからないのだと思いますが、この作品が自分の中に入ることで視野が広がったので、拝読できたことに感謝しております。 あと、次に京都へ赴く際に行きたいお店が1軒増えました。ありがとうございます。
鳥取県
Book Yard.CHAPTER3 川本梓様
お帰りなさい、マチ先生。 またマチ先生に出会えて、とても幸福な時を過ごさせていただきました。 歳を重ねるごとに、静かにそして着実に近づいてくるもの。いつ自分の身に訪れるかわからないからこそ、今を大切に生きていきたい、想いを伝えていきたい、と思いました。 自分がどういう立場であれ、この瞬間を迎えるときには、マチ先生のような先生にそばにいて欲しいです。
北海道
ジュンク堂書店 旭川店 松村智子様
父が自宅で療養していて訪問診療を受けています。来る日への心の持ちようをマチ先生に教えられたような気がします。 思索を続けながらも、マチ先生には進む道が見えてきていることが伝わってきました。「人を救うのは医療ではなく人」と確信しているマチ先生が歩もうとしている第三の道の景色、そしてその先に見えてくるものを、自分も見てみたいと思います。
兵庫県
未来屋書店 明石店 大田原牧様
前作『スピノザの診察室』は、この物語ためのプロローグだったのかもしれない。今作『エピクロスの処方箋』は、前作を超える面白さだった。 読後、叫びだしたい衝動に駆られる。こんなにも!こんなにも!心に光を灯し、救ってくれる物語があっただろうか。読むたびに、心の奥を少しずつ解き明かし、ふっとほぐしていくような読書体験に、涙が止まらなかった。 この物語も、多くの人の心を救うに違いないと、私は確信している。
神奈川県
紀伊國屋書店 西武東戸塚S.C.店 鶴見祐空様
こんなに感想を温めた作品もなかなかないかもしれません。いいとか、わるいとか、すきとか、きらいとか、もうそういうことじゃなくて。ただ、なんも言えないです。こんなに感動してるのに、言葉が出てこない。生きていることのやるせなさと温かみが同時に押し寄せてくる奇跡の一冊。ほんとに、いい本でした。
大阪府
未来屋書店 四條畷店 川口真樹子様
死を前にして私なら?と考えました。死の前というか今は?とも考えました。この作品の中には死だけじゃなく今、笑顔であることも大切なんだと気付かせてくれます。マチ先生の言葉が優しく心地よく胸に響いて、次の言葉は?と期待してしまう。マチ先生の大ファンになってしまいました。読み終えるのが寂しかったです。
大阪府
アバンティブックセンター 寝屋川店 永嶋裕子様
医療とは治療とは医師とは。幾度となくここで繰り返される問いに、それぞれの医師たちの考え方が示され、そこに答えがあるようで、実はないようで。 背中をさする手のひらから伝わる互いの温もりが、どんな薬よりも言葉よりも効果があったように思えた今の自分だから、「人を救うのは、医療ではない。人なんだ」というマチ先生の言葉が腑に落ちるのかもしれません。 この本と今出会えてよかったです。
福岡県
明屋書店 豊前店 加来智美様
マチ先生と再会できてすごく嬉しいです。原田病院の個性的な面々も、大学病院にいる先生たちも、背景にいろんな事情を持ちながらも究極のところでは「人間としての」患者さんのために動いていて、清々しく思いました。 そして、精神安定剤代わりの金平糖! 金平糖ってすごくおいしそうと思ったのは初めてです。甘いものって食べると幸せな気持ちになりますよね。そんなマチ先生の健康にまで気を使う龍之介くんの成長っぷりも素敵です。
愛知県
文喫栄 M様
読み終えて感想の言葉を探しているのですが、読みながらふと流れてた涙にぴったりくる言葉がみつかりません。
栃木県
未来屋書店 佐野新都市店 三宅晴子様
この本が「処方箋」そのものでした。読むだけで心が浄化されて、読み進みたいけど勿体無いっていう不思議な感覚になりました。前作を相当上回る感動作で出逢えたことに感謝しかありません。 マチ先生は益々格好良く(現役の方からまたヤキモチ焼かれますね)、龍之介くんの真っ直ぐな成長ぶり、花垣先生は理想の相棒、魅力的な脇を固める面々。中将先生の「それぞれの役割りに敬意を払うってこと」その辺りの言葉は刺さりました。
兵庫県
TSUTAYA太子店 大道幹子様
マチ先生が大好きです。マチ先生と比べると、自分の足元がグラグラで情けなくなりますが、大丈夫だよ、それでも、ゆっくり歩き続ければいいんだよ、と語りかけてもらえるように感じます。
福岡県
福岡金文堂 行橋店 富山未都様
『スピノザの診療室』のときは、この作品は医療ものである、という意識を持って読んでいましたが、『エピクロスの処方箋』を読み終えた今、このシリーズは、わたしたちひとりひとりが世界に対してどんな態度をとっていけばいいのか。そういう、生き方を示してくれる作品。ジャンルでは括れない、もっと大きな作品だったのだな、と感じています。
京都府
未来屋書店 高の原店 元尾和世様
前作の世界観のまま、時が過ぎ、その物語が存在するように、ゆっくりと観ているように読みました。龍之介はもちろん成長していて、マチ先生もさらに深いところに進んでいっていて、人はどんどん変わっていく。だけど、心の芯の部分には哲学の灯火があり、風に流されない重りがある。ああ、だから、この物語を読むと落ち着くのかと思いました。安定であるということは、この上ない幸福であると私も考えていたからだ、と。
福岡県
やず本や 益田穂乃実様
読み終わりたくない、ずっとこの物語の中に浸っていたい、と心から思えたあたたかな物語でした。 京都のお菓子や街並みの描写もとても素敵で、京都に行ってみたくなりました。 『神様のカルテ』の時も美しい長野の風景を印象的に描かれていて、舞台となる土地の風景描写は夏川さんの小説の大きな魅力だと感じました。
大阪府
パルネット狭山店 山脇友美様
今回も期待通り、やはりいいですね! 医療は人の病気を治療し、元気な体に戻す事と認識してしまうが、確かにそれだけでないことは確かであり、その側面に「人生をどう生き、どのように終わるのか」ここが一番大事である事を再確認させられます。 医療従事者の方にも、生死観の哲学をしっかり身につけて取り組んでもらえたら、その先に素晴らしい医療体制が出来上がるのではないかと思うので、医学生の方などにもお勧めしたいですね。
東京都
ブックスオオトリ四つ木店 吉田知広様
人の死を前にして医療は無力なのか。医師が人を救うとはどういうことなのか―。 高難度の内視鏡手術への挑戦と、町医者としての日常。どちらにあっても患者と真摯に向き合いながら自らの哲学を深めていくマチ先生。その言葉は、読む人の心にきっと確かな灯りを点し、そして救うはずです。 南先生、龍之介君、花垣准教授…マチ先生を取り巻く面々の人となりもより深く描かれていて、物語の世界にすっかりのめり込んでしまいました。
和歌山県
蔦屋書店 和歌山市民図書館 松田うらら様
医療については全く知識がないのでお話についていけるか少し不安に思いながら読み進めていましたが、そんな不安は吹き飛び夢中で読んでしまいました。どの登場人物のことも嫌いになれず愛おしく感じれたのは、きっとマチ先生の視点からみんなのことを見ることができていたからだと思います。マチ先生の人生の中でいろんなものを見て、経験して生まれた哲学を知ることで私の中の考え方にも幅が広がり、マチ先生のことも大好きになりました。
富山県
喜久屋書店 高岡店 京田裕子様
『スピノザの診察室』の続編待ってました! しみじみと哲学を感じています。 本当に求めている理想のお医者様はスーパードクターや天才外科医でもなく哲郎のような医師なのでは?哀しみを癒してくれる最高のお医者様です。 哲郎と周りの優しさにじんわり心が温かくじんわり涙が出ました。
静岡県
アマノ布橋店 山本明広様
この物語が読む人を惹き付けてやまないのは、一人の医者としてはもちろん、一人の人間としての生き方の哲学というものを示してくれるからだと思う。なによりエンターテイメントとして十分に楽しめる一冊でもある。前作を読んだ人はもちろん、読んでない人にはあわせて二冊読んでほしい。 そうそう、今作も読んでいると思わず行きたくなる京都の風景や食べてみたくなる銘菓が出てくるので、それもお楽しみにしていただきたい。
愛知県
精文館書店 中島新町店 久田かおり様
この物語には嫌な人が出てきません。読んでいて怒りや嫌悪感は生まれてこない。 いや、違いますね。怒りも嫌悪感も生まれてきますが、そのネガティブな感情が向かう先は「病気」というその一点です。だからこそ、凛とした冬の空のようなすがすがしい読後感に包まれるのでしょう。 龍之介君がフルートの吹ける消化器内科医になる日を楽しみにしています。
山口県
宮脇書店 ゆめモール下関店 吉井めぐみ様
マチ先生に担当してもらえたら患者さんもご家族も穏やかに過ごせそうだなとあらためて思う。もちろん悩むこともあると思うが、マチ先生と共に生きるということを過ごせそうだ。 作品のそこかしこで心に刺さる言葉が出てくる。自然と涙が出ちゃう。 前作は父の闘病を思い出し、今作は自分自身の未来に思いを馳せる。
神奈川県
有隣堂 たまプラーザテラス店 原田明美様
書店員として太鼓判を押せる以上に、私個人が深く心酔した『スピノザの診察室』。今回も人の心に寄り添い丁寧に描かれたストーリーは健在で、生きる喜びや幸せについて折に触れ考えさせられます。正直なところ、そのテーマの答えは永遠に見出せないと思っていましたが、この『エピクロスの処方箋』を読んでいる内に問題について正解を求めるのが目的なのではなく、大切なのは生涯を通じて考え続けていく事なのではないかと思い始めました。
宮崎県
明林堂書店 浮之城店 大塚亮一様
「医療では人は救えないんだよ」というマチ先生の言葉の後に語られる、ある一言に医療のみならず、人が生きてそして死にどう向き合えばよいのかまでを教えてくれる。 現代の終末医療や医師不足の問題点などシリアスなシーンの中にもマチ先生が患者さんと向き合う姿に心打たれ、大学病院・地域医療の在り方を考えさせられ、人として生きていくそしてどう死を迎えるか、また人との繋がりについても教えてくれる新たな一歩を踏み出す勇気をくれる作品。
神奈川県
宮脇書店 金沢文庫店 又吉盛純様
魅力的な医師たちが、各々の知識、技術、そして哲学をぶつけ合い、現代の医療現場の問題に自分の方法で立ち向かう。何より、誰も諦めていないのがカッコいい! 急患が運ばれたり、手術シーンの緊迫感は現役医師らしい臨場感あり読み応えありました。 そのクセ、地域医療では説法のように問答を繰り返し、何度もハッとさせられる。 一粒で何度も美味しい作品でした。
京都府
TSUTAYA BOOKSTORE APIT 京都四条店 岡野真依様
待望のマチ先生が再び!! 前作でも涙なしでは読めなかったが、今回も号泣不可避である。 目の前にいる人が今を笑顔で過ごせるようにする。その志を持っているからこそ、マチ先生に出会った患者さんは死が眼前に来ても、温かい気持ちで生涯を終えていけているのだろう。 死と向き合う物語だが、読み終わったあと悲しさより心に温かさが宿る。 幸福感に包まれたい人に本当におすすめしたい。
鹿児島県
紀伊國屋書店 鹿児島店 坂口まり子様
幸福って、凪いだ風やパラパラと降る小雨のようです。 フッと風に吹かれたり、体にかかる雨粒を感じるように、「あぁ今幸せだな。」と思える瞬間の積み重ねが幸福な人生といえるのではないかと、この小説を通じて自分なりの答えに辿り着きました。 日常のあらゆる場面にそっと存在している幸せの小さなカケラに気付けるか否か、幸福に生きるためには優しい眼差しを持つことが不可欠だと、マチ先生に教えられました。
兵庫県
ジュンク堂書店 芦屋店 山ノ井さより様
主人公のマチ先生は医師としてこの日常と無常を行き来し、個人としても家族を喪い人生の道筋を変えることになった。 彼は後悔していない。どこを歩んでいても「できることはたくさんある」と考えている。 人生の常備薬となる言葉をマチ先生はたくさん教えてくれる。 完全形ではないマチ先生が周囲の人々とどう向き合うか。それを京都の街の移ろいとともに体感できた、非常に幸福な読書体験だった。
埼玉県
文真堂書店 ビバモール本庄店 山本智子様
「人を救うのは、医療ではない。人なんだ。」この言葉に全てが内包されている。 私が最も受けたいと思う、理想とする医療。 マチ先生の医療への姿勢に、涙と微笑み、そして大きく頷きながらページを捲る幸せが止まらない。 現役医師である夏川草介先生だからこそ描けるリアルな医療現場と人間模様が素晴らしい! ギリギリを攻めながらも超然としているマチ先生の安心感。何度読んでも心潤います!!
神奈川県
有隣堂 藤沢店 廣田優里様
京都の清澄な風と共にマチ先生が帰ってきてくれました。前作では医療の最前線という特殊な環境から少し離れたものの、まだどこか浮世離れした存在感を放っていたマチ先生が、今作では迷いながらも医療と人を、生と死を繋ぐ側としてグッと身近に立ってくれた気がしました。人のありようを見つめる第三の道の答えをマチ先生が見つけてくれる時が楽しみです。
愛知県
紀伊國屋書店 愛知産業大学ブックセンター 柴田真奈美様
心待ちにしていました!『スピノザの診察室』の続編!夏川さんの文章が大好きです。京都の季節の移ろいや街の描写、登場人物の仕草やセリフ、彼らの関係性どこを切り取っても良くて静かで温かいこの世界に居られることがなんとも幸せでした。涙がこみ上げるシーンも多いのにとにかく一貫して楽しかったです。今作はマチ先生が今に至るまでの背景もたくさん描かれていてそれもよかったです。
愛知県
ジュンク堂書店 名古屋栄店 西田有里様
こんなにも優しい医療小説は読んだことがない。 待っていました!大好きなマチ先生にまた会える!『スピノザの診察室』の続編!! 京都の美しい街並みと移り行く季節。医者と患者という枠をこえて人と人として向き合って二人で築いていく診療に胸を打たれました。 マチ先生の患者への声かけが患者だけでなく、家族の心にもあかりを灯していく。応援しています!!
東京都
紀伊國屋書店 小田急町田店 田中沙季様
自他共に認める医者嫌いだが、マチ先生になら診てもらいたいと思った。
大阪府
紀伊國屋書店 梅田本店 辻本彩様
これほど読みやすい医療系小説は無いなぁと夏川さんの書籍を読んで改めて思いました。哲学という難しいテーマが入っていてもこんなにスッと入り込める小説はないはず…! このテーマだからこそ、自分に問いかけられているようで、自分の生き方も少し見直してみようと思いました。
千葉県
未来屋書店 新浦安店 中村江梨花様
医療だけではなく心の在り方を教えてくれる物語。読み終わった後にいろいろなことを考えさせてくれる。読書の先に連れていってくれる物語だと思っています。哀しみも喜びも過剰な刺激は精神の安定を乱すとエピクロスはいう。心を穏やかに保つことの大切さを問いている。迷うこともありますが、強く熱い(マチ先生は”隠れ熱い”だと思ってます。)信念があれば、そこに向かっていくだけなのです。
長野県
興文堂iCITY店 名和真理子様
医療の選択肢、医師不足、生と死、幸福と快楽、病気の家族との向き合い方と覚悟、とても考えさせられた。 マチ先生の言葉で見える世界が変わるのは、南先生だけではなく、読者の私たちもだ。 死への向き合い方や生きるということについて、日々のささくれだった心さえも、マチ先生の言葉でほどけて、すっと心に届いてしみてくる。 『スピノザの診察室』と合わせて、私の人生の大切な一冊です。
大阪府
高坂書店 井上哲也様
「幸福」とは何かが本シリーズの根底にあるテーマであり、本書では「エピクロス」を絡めて、更に深い真理へと導いてくれる。 歴史で学んだ「快楽主義」とは、さほど深淵な物だと思えていなかったのだが、本作の雄町医師の行動を通じて「快楽」とは、心・肉体の平穏と、自分が一人ぼっちでは無いという幸せなのだと教えられた。深い気づきがある。 医学を通じて哲学を学び、接する人達への思いやりと感謝を味わわせてくれる、至高な癒しの一冊である。
静岡県
マルサン書店 サントムーン店 原田里子様
働き方改革が進み合理化へと変化する風潮の中で、時流に流されない確固たる信念を求道するマチ先生と患者さん、そしてその家族との交流が優しく心を包み、胸の奥深く切なくも温かなものが宿ります。 医師としての哲学だけでなく患者としての哲学も教えられ、書店員としても作中の文化力という言葉に求める道を見つけたような気がします。
大阪府
水嶋書房くずはモール店 枡田愛様
マチ先生、人を救うって難しいですね。 今回の本には医療とは、生きるとは、幸せとは…考えることが多い作品でした。 この本を読むと、もっと歳をとり、本格的に死が近づいて来た時、なるべくなら苦しまず、みんなが日常を過ごしている時に眠るように逝けたなら、幸せだろうなと思えてくる。死というものの捉え方を変えてくれる、心穏やかになる小説です。ずっと、何回も、読み返したい。
東京都
くまざわ書店 西新井店 塩里依子様
いつかは必ず消えてしまう命に、迷いながら悲しみながらまっすぐに向き合うマチ先生の言葉ひとつひとつが胸に沁みた。 こんな先生と出会えたら、病気になっても、それがたとえ治らないものだったとしても、きっと最後まで自分らしく生き切ることができる。
千葉県
丸善津田沼店 安井理絵様
夏川草介さんという作家が、そして医師がいてくれることに感謝したい。 医療現場にも、世の中にも、治せない病や正解のない問題があふれているが、この小説自体が哲学のように私たちに光を与えてくれているように思えた。 誰にでもいつかは訪れる死に、自分や周りの人はどう向き合って残された時間を過ごしていくのか。哀しみや諦めの中にも笑顔や喜びを見つけられることを教えてくれた。
千葉県
ときわ書房本店 宇田川拓也様
人間かくあるべし、医師かくあるべし。磨き抜かれた物語に込められた想いが、心を洗いながら深く浸み込んでいく極上の心地よさ。同時に本作はプロフェッショナルたちの物語としても一級品。自身の内側が波立ち、芯が揺らぎそうになったとき、何度も読み返したいと思います。
大阪府
ジュンク堂書店 松坂屋高槻店 西本裕子様
「医療では人は救えないんだよ」 これが主人公のお医者さんのセリフだと聞いたら、知らない人は驚いてしまいそうですね。 しかしこれがマチ先生なのですよね。その言葉は優しく、静かにスッと入ってくる感じがします。立ち止まって答えを探すのではなく、歩き続け、考え続ける哲学者……。
神奈川県
宮脇書店 金沢文庫店 気羅紗まどか様
夏川さんが「こんな医者でありたい」と思うように、読者は「こんなお医者さんがどこにでもいてくれたらいいのに」ときっと思うはずです。 前作から引き継いだ【幸福に生きるとはどういうことか】というテーマがより深みを増していくような一冊。 医者エンターテイメント小説であり、哲学本でもあると言いたくなる最高の物語でした。
石川県
明文堂書店 金沢野々市店 瀬利典子様
交わるはずのない、それぞれの信念が交差する瞬間に、思いは並行するという可能性を感じずにはいられませんでした。 答えの出ない問いに向かい続け、道の先を行く者と追う者。その問いが、道を照らし続け、そっと、心を緩ませてくれるのかもしれません。 物語への入り方、余韻の残し方が、呼吸をするように自然すぎて、ちょうどいい心地よさを感じました。
岡山県
喜久屋書店 倉敷店 井元江里子様
生きること。死ぬこと。そして、幸福とは何か。 正面から向き合おうとするととてつもなく重く苦しくなりかねない、そんなテーマが根底にありながら、とても静かで優しい時間が流れている。 この小説を読んでいる間、ずっとそんな風に感じていました。 生きることを大切にしたい。そう思わせてくれる夏川先生の作品が私はとても好きです。
東京都
未来屋書店 碑文谷 福原夏菜美様
この物語を読む事ができてよかった。心から思いました。心が温かくなる素敵な物語!
長野県
平安堂 新長野店 清水末子様
マチ先生の空間は優しい。在宅での患者さんや家族とのやりとりは温かく、枕元に言葉の花束を置いているような景色が見える。 難病を患う妻が最後の段階になり、夫はひとりでやっている店を閉めようと思う。だがマチ先生はどちらでも良い、と言う。「いつもの中で逝くこと、それを大往生と言うのです」マチ先生の言葉が心にしみる。 命にかかわる判断に正解はない。どちらを選んでも後悔が残る。最新の治療を受け、長生きしていることが幸せとは限らない。本人と家族の納得が一番だ。命の閉じ方は難しい。 つらい場面もあるが、龍之介君の成長と京都の甘味の登場に癒される。
青森県
未来屋書店 八戸店 中尾裕二様
マチ先生は変わっているのかもしれない、でも決して受け入れられない考えを持っているとは思えません。生に対してだけではなく死に対してもどう進んでいくか、そしてその両方を一緒に考えていくことは大事、だけど難しいんだろうなあと思ってしまいます。 医者だからといって、しかもマチ先生でも患者さんを全て治せるわけじゃない。治せないとわかった患者さんに対して最後まで寄り添っていける、そういう人に医者に限らずなりたいなと思ってしまいました。
福岡県
紀伊國屋書店 福岡本店 宗岡敦子様
私にとって本作は、表裏一体である生と死の道をそっと見守ってくださる、温かなまなざしに包まれる物語であり、自身の気持ちを見つめ直し、笑顔になれる心を探し続けていくような、ヒーリング・フィロソフィー小説でした。 ラストの一文が、確かな勇気の光を帯びて、やわらかく煌めいています。 読み終えた後、明日への希望が込められた、ほほえみの明かりに、心身を照らされました。
神奈川県
有隣堂 キュービックプラザ新横浜店 加藤理沙様
今回も雄町先生に沢山の大切なことを教わったと読了後温かい気持ちになりました。今作は大学病院での一幕があったりして、1作目より雄町先生の周りの人たちの言動や内情が見えて面白かったです。 今作で現場の医師不足問題のテーマも印象に残りました。普段ニュースを見てるだけだと流れていってしまう情報が小説としてだと心にぐっと入って来てくれるので、個人的には問題を考える捉える良いきっかけとなり感謝しております。
神奈川県
有隣堂藤沢本町 トレアージュ白旗店 小出美都子様
寅重さんの手術はマチ先生と花垣先生の強力タッグに南先生や西島先生のサポートもあり、描写としては短く静かでありながらもとても読み応えがありました。 この本に出て来る医師たちは本当に様々で個性豊かでありそれにより対立することもあるけれど心の奥にある信念が同じ素晴らしいチームです。 京都の情景、美味しいお菓子、登場するすべての人の日常が1ページ1ページをゆっくり大切に噛みしめて読みたくなるような、読んだ人の宝物となるであろう作品でした。
石川県
KaBoSイオンモール 新小松店 中西若葉様
最期の瞬間に立ち会えなくても、それは大往生なのだと言うマチ先生の言葉にハッとしました。 「生きている間の時間を、どうやって寄り添いながら積み上げていくか」が一番大事という考え方を忘れずに生きていきたいと思います。私が遺す側か、遺される側であっても、積み重なった時間が大切なものだったと思えるように日常を過ごしていきたい。 生きることの優しい答えをまた一つ夏川さんの小説からいただくことができました。
奈良県
奈良 蔦屋書店 初田三貢子様
先生方が「治してあげたい」家族の「まだ生きていてほしい」という気持ちとは逆に「もう十分」と思う患者さんも少なからずいるはず。何が正しくて、何が違うのか。それぞれの立場で違ってくる難しさ。ただ、いつか来るその日に、マチ先生のように患者さんに寄り添う、家族に寄り添う先生と出会いたい。実際に医師として働いておられる夏川さんにしか書けない、とても心温まる1冊でした。
千葉県
柏の葉 蔦屋書店 山口美里様
全てのひとに訪れる死。そこに辿り着くまでに、嬉しいこと、悲しいこと、たくさんの人々にも出会うけれど、私だけの心ですべてを見つめたい。自分の哲学を通して見つめて、大事にしたい。 私も自分の哲学を見つけて、それを一途に信じていけるだろうか。本当に大切にしなければならないことを何度でも問いかけてくれるこの物語に出会えて、心から嬉しい。
山形県
BSさんわ 山田由樹様
死の別れは悲しくつらい。でもそればかりではない、穏やかな優しさもあるとこの作品は思わせてくれました。「本当に大切なのは、目の前にいる人が今を笑顔で過ごせるということ」それが幸せと呼べるものならば、その延長線上の最後に死があるのなら、人生は何と彩り豊かな味わい深いものでしょう。読後、心の中に明かりをともしたような、あたたかな気持ちになりました。
東京都
芳林堂書店 高田馬場店 飯田和之様
前作同様温かい作品で続きが読みたいけれど終わって欲しくは無いという葛藤に苛まれながら読みました。普段は穏やかな雄町先生ですが自分の仕事に対しては他の医師からすると稀有に映るかも知れないほどのしっかりしたそれでいて一風変わった芯を持っている。次回作も期待したいですし映画化も楽しみです。辛い世の中に生きていく理由がまた一つ増えました。
大阪府
紀伊國屋書店 高槻阪急スクエア店 北辻祥子様
私たちは日々自分の問題や不安に手一杯で、他人や自分自身を深く知るために、話し合いが圧倒的に足りていない。 「もっと話をしよう」とマチ先生が穏やかに語りかけてくれているように思えました。この理不尽な世界で、それでも人間に出来ることは何かと考え続けること。目の前の人が笑顔でいられること。より良い人生を生きようともがく中でまたひとつ大切な視座をこの作品から教えていただきました。
愛知県
精文館書店 豊明店 近藤綾子様
前作の『スピノザ』で、マチ先生が京都の町を颯爽と自転車で走るのを読むたび、京都の風景と風を感じていました。 今回も、マチ先生の言葉が、深く心に残りました。マチ先生の言葉、そのへんの自己啓発本なんかよりも、何倍もいい。「生」と「死」を真摯に向き合う人の言葉は、それだけ重みもあり真実味もあり、すんなり入ってくると思う。つまり、これは、医者でもある著者の夏川先生の言葉でもあるのでしょう。
大阪府
紀伊國屋書店 泉北店 塘浩子様
自分の状況とリンクしてる個所では泣きながら読みつつ、優しく穏やかに、つまらないしがらみは飛び越えて、信念を貫く強い人たちの変わらない世界にまた出会えた喜び。みんな変わらないでいてくれた事がほんとに嬉しかったです。 次に京都に行ったら、長五郎餅を買って、お供えしようと心に決めました。
新潟県
紀伊國屋書店 新潟店 片浜明子様
医療小説となれば死を避けられないが、この本は辛い中にも優しい世界に救われる。
大阪府
田村書店 吹田さんくす店 村上望美様
前作に引き続き、終末医療の在り方について本当に丁寧に描いている作品で、人間の死の尊厳について、私ならばどうしたいのかと前作よりもむしろ深く考えさせられました。 どの登場人物もまっすぐな自分の思いを持ち、悩みながらも進んで行こうとするのが印象的で、勇気づけられます。 前作だけでも本当に素晴らしい作品でしたが、二作目を読んで、これはもうもっともっと読みたい、と思わされました。たくさんの人に読んで頂きたい作品です。
大阪府
紀伊國屋書店 天王寺ミオ店 木曽由美子様
本を開くと あっという間に京都の街並みを歩いているような錯覚に陥ってしまいました。 しばし日常を忘れてしまった私に、この物語は「幸せに生きるとは?幸福な看取りとは?」と語りかけるように問いかけてくる。 その問いがじわじわと心に染み込み、命の尊厳について考えるきっかけとなりました。 今読めてよかった。 大切な人の命と向き合うことができました。
東京都
銀座 蔦屋書店 S様
医療用語等が出て来たにもかかわらず、3時間で読むことが出来ました。主人公の哲郎さんがかっこ良すぎでした。次作も楽しみです。夏川さんの本が売れているのが少しわかった気がします。
愛知県
丸善ヒルズウォーク徳重店 熊谷由佳様
「幸福」とは何か、と問い続けるマチ先生の姿と著者の姿が、読みながらいつしかぴったりと重なっていました。『スピノザ』では書かれなかった過去の記憶や、ステレオタイプな悪役かと思われていた(勝手に思っていました)教授や西島の意外な顔を知り、とても魅力的な彼らの物語ももっと読んでみたくなりました!こんなに面白いのにこんなに感動を呼び起こす小説はなかなかない、と思います。シリーズ化が本当に嬉しいです。
香川県
宮脇書店 総本店 栗本倫成様
なんど泣いたか。あたたかく優しく笑えて、でも無情なこともある。幸福とはを気づかされた本当に良い作品だと思う。マチ先生をはじめ、どの登場人物も魅力的で、読めば読むほどどんどん好きになった。特にマチ先生の語る言葉には、ハッとさせられることが多く、自分の思ってもいなかった世界を見せてくれるこの感覚良いな。哲学とか難しく感じるかもしれないがそんなことはなく、本当に楽しめる作品なので多くの人に読んでもらいたい。
秋田県
加賀谷書店 茨島店 菅野芳久様
小難しいことも、小賢しいことも、この医者の前ではまるで無意味。それにしても京都に哲学はよく似合う。
兵庫県
ブックファースト西宮店 S様
前作の『スピノザの診察室』が発売された時、私は育休中で、復帰してからお客様に「この本、とてもいい本だってきいたのよ。」と存在を教えてもらいました。難しい医療用語も気にならないほど、目の前の患者と向き合う、生と死に向き合うマチ先生に魅了されて、夢中になって読みました!マチ先生や、医師という職業に覚悟を持って挑んでいる花垣先生、飛良泉先生、その姿を追う南先生のような方々が、これからの医療を支えてくれるといいな!と願うばかりです。
三重県
未来屋書店 鈴鹿店 丹羽千紘様
夏川先生の作品は、私にいつも問いかけてくれます。「大切なことを忘れていないだろうか?」と。その問いを反芻しながら読んでいると、いつの間にか、ささくれ立った自分の心が日差しのようなぬくもりに包まれていました。こうやって、人は人に救われながら生きているのだなと実感し、目の前にある幸せや人々の優しさを見落とさないように日々を過ごしたいと思いました。
大阪府
正和堂書店 猪田みゆき様
医療とは、人の生と死とは。そんな答えのない問いにまっすぐ向き合いながら、亡くなった妹の子を育てるマチ先生。 確かに、医療技術は凄いけれど人として尊敬できない医師に患者は信頼できない。 また、その逆で人として尊敬できるけれど医療技術は心配でも同じことが言える。 その両方を求めつつ、ひとりの人として患者に寄り添おうとするマチ先生なりの哲学は、医療に無縁ではない生きている全員に読んでもらいたいです。
千葉県
有隣堂 ニッケコルトンプラザ店 広沢友樹様
「ただ…」という言葉の後に紡がれる患者の小さな呟きを丁寧にすくいとることで、無力である医療が《幸福》の医療に劇的に変化する。この変化に全力で立ち向かう医師たちの姿と言葉が読者の胸と目頭を熱くします。
福岡県
紀伊國屋書店 久留米店 池尻真由美様
今作も生と死について、丁寧に綴られていた。マチ先生が語る言葉が、深く心に響く。著者が現役の医師であるからこその重みを強く感じる。現場のリアルと人間らしさが滲んでいた。医療の奥深さを思う。患者と真摯に向き合うマチ先生に、最期を見届けてもらえるのなら、どんなにか心強いだろう。 幸せとは何かをあたたかな視線で、静かに語りかけてくる物語。 涙無くしては読めない、慈愛に満ちた美しい医療小説。
静岡県
谷島屋磐田店 M様
「最高に面白くて、深く考えさせられて、前向きな気持ちになれる」まさにそれでした。プロジェクトXのような展開には「すごい」と感動し、身近な問題と言える出来事では自分ならどうするだろうと考え、現役のお医者さんから見える現場の風景や理想が感じられる部分などは面白く感じられました。現場ルポのようなものだと、大事なことだと思いつつもときに読んでいてつらくなることもあるのですが、物語として読むことでゆるやかに考えることが出来て、充実した読書時間となりました。
埼玉県
CHIENOWA BASE 鈴木智春様
マチ先生は、患者の痛みに耳を傾け、心に寄り添いながら、暗い道のりを一緒に歩ける人だと思った。そしてその言葉や想いは、読み手の私たちの心をも癒してくれる。誰かの人生をそっと照らしてくれる。 お別れの話もあるのに、読後に残るのは不思議なほど温かくて前向きな気持ち。 人が人を想う力の尊さを、静かに教えてくれる医療小説だった。
福島県
ジュンク堂書店 郡山店 郡司めぐみ様
秋から冬。四季を感じる京都の美しい街並み、そして日々の暮らしの中に人の死はある。「目の前にいる人が今を笑顔で過ごせる」雄町先生は病よりも人を見てくれる。どんな治療よりも患者のことばに耳を傾け、優しいことばをかけてくれる、そのことが本人はもちろんずっと側で支えてきた家族がどれだけ救われるか。
茨城県
未来屋書店 水戸内原店 大谷典永様
『スピノザの診察室』と同様、京都の四季を感じることができました。優れた医療技術・自分の中の哲学・ゆるがない精神を持ったマチ先生の行きつく場所が見てみたくなります。 人を救えるのは、医療ではなく人なんだという言葉に、はっとさせられました。マチ先生の背中を見ながら育っていく龍之介と南先生の今後が楽しみです。今、甘いものがすごく食べたい!!
宮城県
紀伊國屋書店 仙台店 齊藤一弥様
普通の医療小説ならステント手術のシーンを最大のヤマ場として劇的に描くところでしょう。 どれだけ難しい手術であるか、緊張感ある描写を読者に読ませたいものだと思うし、そのようなシーンが来ると思って読んでいました。 そうだった、夏川先生は、このシリーズはそういう作品ではないのだ。ドラマチックなエンタメとしての医療小説ではなく、一般の人の日常にあり生きることと生きてきたことを見つめ直す、穏やかな作品だった。
長野県
平安堂 新長野店 町田佳世子様
この小説には医者としての夏川先生の中にある宝石のような言葉がちりばめられている。 実は医療の無力さに絶望している主人公哲郎。「最初から期待していないから、平静でいられる」と言い切る彼は町医者として看取り医療を行いながら、一方で大学病院から依頼された難手術もこなす。まさに冷静と情熱の間に生きる医師だ。
埼玉県
紀伊國屋書店 入間丸広店 牧野美沙都様
不思議な落ち着きを持ったマチ先生の姿に、読んでいて肩の力が抜ける心地がしました。 同時に医療の現場の医師たちの葛藤も変わらず垣間見ることができました。 人間にとって幸せとは何か? 生=幸せではないし、かと言って死=不幸でもない。 人は誰しも常に「死」という強力なカードを懐に忍ばせているようだと思います。 だからこそあえて生きて「幸せ」とは何かについて考え続ける姿に強さを見るのかもしれません。
神奈川県
有隣堂 淵野辺店 大久保あすか様
医療というテーマを扱っている以上、当然“死”や“病”という避けられない現実が描かれているのに、不思議と重苦しさがなくて、気づいたら静かに涙が流れている。しかもそれは悲しさではなく、何か胸の奥に優しく届くような涙なのだ。 医療とは、単純に治す・治さないの話ではない。身体のケアだけでなく、その人の生き方、想い、人生の最終章に関わっていく仕事なんだなと痛感した。前作の『スピノザの診察室』に続き、静かに、深く、読む人の心に残る作品だった。
新潟県
くまざわ書店 新潟亀田店 今井美樹様
日々の仕事、育児、家事に追われ、ため息ばかりついてしまう中で読んだ本。 まさに『エピクロスの処方箋』をもらってるような気持ちにさせてくれた。 マチ先生の言うように最終的にはこの世の中は、知識だけじゃなく最後は人が支え、人に支えられる。 多くの観光客が行き交う街で、決してやけくそに孤独になってるわけではない、ちゃんと人と関わりながら、生と死が優しく交わるその奥に生きていくために着実に歩みを止めないマチ先生がとてもかっこいいと思った。
石川県
TSUTAYABOOKSTORE イオンモール白山 宮野裕子様
前巻よりもさらにおもしろかったです。私もマチ先生に看取られたい(笑) 大切なのは、目の前にいる人が今を笑顔で過ごせること ハッとさせられました。これは子育てなどにも通じる真理だと思います。 何度も涙しながら、京都の銘菓情報をメモメモ。 次に京都行くの楽しみになったし、この秋、京都旅行の前に読んで!っていうポップを付けたいです。
奈良県
奈良 蔦屋書店 田畑陽子様
一人の医師が、生と死と向き合い、人と向き合い、真摯に生きていく姿。少し難解な哲学。医療現場の厳しい世界と京都のはんなりとした風景(時々お菓子)も相まって、心に優しく響いてくる。読み進めていくうちに、気がつくと何度も涙があふれていた。マチ先生は夏川草介さんそのものなんだろうな。
神奈川県
紀伊國屋書店 鶴見大学ブックセンター 伊勢川詩織様
マチ先生の哲学というものが読んでいる間中ぐんぐん心に流れ込んでくるようで、医師でもなく何の医療従事者でもない自分にとっても、生きる上での考え方が少し変わるような、これまで見えていなかった足元の景色を優しく照らしてくれるような、そんな1冊でした。
山形県
宮脇書店 ヨークタウン成沢店 K様
またマチ先生と再会できて、とてもうれしいです!思慮深く紳士的なマチ先生の言葉ひとつひとつに大変勇気づけられました。明日は希望の風が吹くかもしれない…そんな気持ちになりました。
大阪府
水嶋書房くずはモール店 井上恵様
こんなお医者さんがいたならばどれだけのひとが救われることだろう。病気を治してもらうことはもちろん大事だけれど精神の安定が人間にとってどれほど大切なことなのか痛いほどよく分かる。医療ではひとを救えないという。死んでゆく者、残された者それぞれの思いと願いに寄り添うマチ先生の哲学に心を揺り動かされて何度も涙しました。自分の過去の出来事と重なり合いひとことでは言い表すことのできない感動に満たされていきました。
山口県
くまざわ書店 下関店 村上真美様
50を過ぎての医者さがしは宝くじ、アタリかハズレか、かかってみないとわからない。 だから定年過ぎたら医者さがしが重要なお仕事、と昔誰かが言っていました。 病院も、お医者様もたくさんあるけど 自分にとって良いかはわからない、そんなことを思いだしました。
鳥取県
宮脇書店 境港店 林雅子様
涙堪えるの大変でした。 元之助さんの言葉が1番刺さりました。 症状だけの治療ではなく、人として対応して貰える嬉しさ。 心に染み込んで来ました。 このような先生に出会いたいものです。
宮城県
未来屋書店 名取店 髙橋あづさ様
人生の最期に雄町先生のようなお医者さまにそばにいてもらえたら、なんとありがたいことでしょうか。私自身も病院で働いていたこともあるので、医療従事者の皆さんが並々ならぬ覚悟を持って診療にあたっているのを間近で見てきました。昔は良かったとか言いたくないですが、医療の質、スタッフの質、だいぶ変わってしまったなと思わざるを得ません。そんな問題が顕になった物語だと思いました。
岡山県
紀伊國屋書店 エブリイ津高店 髙見晴子様
父の死があったからでしょうか。医療系の物語にとても興味を抱く様になりました。 夏川先生の描く物語は優しく、時に芯をついて、ハッとさせられます。 本書でも何度涙を流したか分かりません。 私自身も手術を経験しています。マチ先生の「がんばらなくていいとは言えません。ただひとりでがんばれとも言いません。一緒にもうひとがんばりといきましょう」がとても印象的でした。
和歌山県
宮脇書店和歌山店 岩瀬竜太様
感動物として「死」を描かれていないことが、すごく新鮮でもあり、でも、だからこそ、すごく物語に没入することができました。そして、「死」というものに、なんだかすごく前向きに向き合えそうな気がしてきました。南先生との恋(?)や飛良泉教授との確執などで物語の山場を作りつつも、町の患者さんとのやり取りなどもすごく丁寧に描かれていて、とても気持ちのいい読後感でした。素敵な物語を届けて頂き、誠にありがとうございます。
埼玉県
東京旭屋書店 新越谷店 猪股宏美様
胸がふわりと温かくなる。 生も死も喜びも悲しみも全てが私たちの人生だと肯定してくれるような物語。 人間の存在はちっぽけで無力。だけど、ここで私に何ができるのか。 マチ先生の佇まいが、仕事との向き合い方、人としての在り方、生き方を見つめさせてくれる。 現役医師の夏川さんならではの医療業界の現実への厳しい言葉も印象的だった。
徳島県
Booksジュピター 林貴史様
読みやすく面白いのに、深く考えさせられる稀有な小説。 名言集が作られてもいいんじゃないかと思うぐらい胸を打たれる言葉が多いです。 心の芯を育てる、滋養に富んだ物語をありがとうございます。
福岡県
福岡金文堂 志摩店 伊賀理江子様
『エピクロスの処方箋』のような残りのページが減るのが寂しい、と感じる作品が好きです。大切に味わいました。 生と死を分けて考えるのではない、病気の箇所ではなく患者を守ること、マチ先生の思いに胸が震えました。 ひとの人生を尊重していることが強く伝わりました。 『エピクロスの処方箋』はこころに沁み込むような物語です。 最近では少し珍しい、ゆったりとした読書時間を経験できる貴重な作品だと思いました。
岐阜県
カルコス各務原店 坂井由希子様
「幸福とは何か」。このテーマは時代を経て長く語り継がれてきたものであり、一度は考えたことのある人間は多いと思います。そしてはっきりとした答えは出ていません。この作品を読んで「幸福」という言葉の意味をもっと考えてみようと自分の中に思いが生まれてきました。 多くの人たちに小説を読んでもらいたいと心から思いました。
愛知県
三洋堂書店 新開橋店 山口智子様
読んでる最中から本当にいい小説だなぁとしみじみ思いながらページをめくる幸せな時間でした。読み終わると付箋だらけになっていてその箇所を再読しただけでまた胸が熱くなりました。 超一流の内視鏡医なのに常にどんな患者に対しても敬意を失わないマチ先生が魅力的な本作ですがほかの登場人物もストーリーももちろん面白い。私の推しは秋鹿先生です。
大阪府
MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店 生駒圭子様
ある読者にとっては、魅力的なキャラクターと先が気になるストーリーの良質な娯楽小説であり、また別の読者にとっては、人生について重要な示唆を与えてくれる、生き方を左右するような小説であると思います。作中で主人公が云うように、いつか必要な時にこの本のメッセージがまた自分のもとに戻ってくることもあるのかも。1人でも多くの方に届けたいと思います。
大阪府
紀伊國屋書店 京橋店 坂上麻季様
『スピノザの診察室』そして今作『エピクロスの処方箋』は、読んでいるうちに心が浄化されていくような、生まれて死ぬことをごく自然なこととして受けとめられるような言葉にあふれていて、辛いときこそ読み返したくなる物語だと思います。登場人物たちが安心してマチ先生の診察や治療に臨んでいるように、私も安心して読み進められ、何度もマチ先生の言葉に救われ、気付きを得て、人生の幸福について考えました。
北海道
江別 蔦屋書店 青木朝美様
マチ先生や花垣先生、飛良泉先生のように、「医師とは」「医療とは」と考えが違えど志を持って働いている医師は、きっとどの国のどの町にも沢山いるのだと思いました。本当に尊いお仕事で、感謝の想いを改たにしました。そしてやたらとおやつが食べたくなる、困ったシリーズです。
千葉県
旭屋書店 船橋店 北川恭子様
先日暫く本が読めなくなっていた時、『エピクロスの処方箋』を読み、心にすーっと沁み込んで、沁みわたりました。数々の言葉にからだの奥の塊が溶けていきました。この物語にどれだけ涙を流したか、そしてどれだけ励まされたことか!是非読んでいただきたい物語です。
千葉県
ブックマルシェ我孫子店 渡邉森夫様
人それぞれに幸せのかたちはある。そしてこの作品には尊厳がある。 医師としてのマチ先生の魅力はもちろんではあるが、登場してくる医療関係者も患者もその家族も皆、それぞれにリスペクトを携えていることは、この作品の愛おしさに通じるのだろう。 何かに迷った時、立ち止まって本作を読み直してみれば、きっと新しい道が見えてくる。そんな信念を感じる作品だ。
長野県
平安堂 若槻店 I様
最っっっ高でした!なに気ないマチ先生の一言に心を打たれ、その余韻が消えないうちに、さらに大きく心が震える、その連続でした。読み終えた後は心に灯火がともされたように幸せに満たされていました。生きるのが辛い時や孤独を感じた時、この本を『エピクロスの処方箋』として何度も読み返したいと思います。
大阪府
未来屋書店 りんくう泉南店 新家かほり様
秋から冬へと移ろいゆく景色や歴史深い京都の街並み、上品な京料理や銘菓の数々、どの描写もとても美しく繊細で素敵。 ドロドロとした権力争いや大事件が起こる訳ではないですが、医療業界の過酷さや医師の葛藤などとても読み応えがあり、今を生きることの大切さを教えてくれます。 私は今年の春に父を亡くしました。上手く言葉にできませんが看取りの在り方、幸せとは何なのかと考えると胸に込み上げるものがありました。この作品に出会えて本当によかったです。
兵庫県
喜久屋書店 神戸北町店 I様
前作を読んでいた頃は、家族の死と向き合っていた時期でした。そして今回この作品を読み進めている時は、ちょうど自身が入院、手術という体験をした直後です(ICU、HCUも!!)。患者として色々な方々にお世話になったので、その立場から興味深く読めました(「先生、看護師さん、助手さんありがとうございました」と)。雄町先生の話、続きありますよね。読みたくて仕方ありません。
長崎県
TSUTAYA ココアドバンス大村店 松村麻沙美様
あっという間に物語に夢中になりました。 読み終えて改めて「医師」という職業が本当に尊く、ありがたい存在だと感じました。それと同時に「医師」にも家族がいて、家庭がある。自分達と同じ1人の人間なんだということにも改めて気付かせてもらいました。 迷いながらも自分なりに歩み続けて、人と向き合い、一緒に頑張ってくれるマチ先生が紡ぐ言葉だからこそ、たくさんの人の心に多くのものを残してくれるんだと思います。
京都府
大垣書店 京都本店 荒川夏名様
“人間”を一番に考えてくれるお医者様、そしてその上で医療技術も最先端を行き、なのにさらに常に自分が向き合う道について人間らしく考え続けている雄町哲郎という人の魅力に惹きつけられ続けました。 普段は生や死について当たり前すぎて考える機会もなかなかありませんが、『エピクロスの処方箋』を拝読し、さまざまな生死のエピソードのその先に自らの生と死についてひとかけらほどから考えはじめるきっかけを頂けたと思います。
福岡県
TSUTAYAサンリブ宗像店 渡部知華様
マチ先生だからこそ見える世界に、読者である私の視野も広がり、生きること、死ぬことについて、一緒に考えることができる。 患者さんとそのご家族にとっての幸せはなにか。治療を続けることだけが幸福に繋がるのか?生と死を真っ直ぐ見つめる、マチ先生の考え方に胸を打たれました。 これから先、自分の家族や友人が病気になってしまった時、自分自身が選択を迫られた時、きっとマチ先生のことを思い出すはず。 これからを生きるヒントになる一冊。
京都府
恵文社 北山耕三様
前作からのマチ先生シリーズには、ヒトの「生」「幸福」「死」を正面から向き合い、ヒト故に深く真剣に対峙するのだと改めて考えさせられます。 本作は現在奮闘されている研修医の方々の必読本となって欲しい1冊です。
滋賀県
ジュンク堂書店 滋賀草津店 山中真理様
医師がみる第三の道、人が限りある時間のなかで、自然と笑顔でいること、どうしたらできるのだろう。病気になった人にとって、何が一番笑顔でいられる道なんだろう。著者が医師として、作家として、人間として、迷いながら、見つけていき、その思いを私たちに希望へと導いてくれる一生をかけて捧げられる魂の作品だ。あーみんなとにかく読んでと心の底から願う。必ず救われます。
大阪府
紀伊國屋書店 アリオ鳳店 吉原朋子様
そうか、私はこういう本が読みたかったんだ 凛とした美しい文章に宿る、明日への希望、 日々をどう生きていくかのヒント こんなにも、1人でも多くの人に読んで欲しいと願う本に初めて出会った
大阪府
紀伊國屋書店 グランフロント大阪店 小泉真規子様
病気を治すのが医者の仕事。 それが当たり前だと思っていた私の常識をがらりと変えられてしまった。 「医療では、人は救えない」と断言するに至るまでに、マチ先生にはどれほどの苦しみや悔しさがあったのだろうか。 治らない病気に対して医者は無力なのか。 否、医者が人である限り、マチ先生のような医者がいてくれる限り、私たちは今を笑顔で生きれるのかもしれない。
福岡県
六本松 蔦屋書店 峯多美子様
先の見えない状況の中で、己の無力さを痛感しても、今何ができるのかを必死に考える。そして決して絶望しない、スピノザのように。心に柔らかい燈灯す希望の書。
新潟県
蔦屋書店 新発田店 山口彩乃様
マチ先生は患者さんとどこまでも人間同士の付き合いをし本当に温かい心を持っていて、だからこそ万能ではない医療に対しては諦観を持っているのだと思いました。 老舗がいっぱいある京都ならではの甘味をいつもマチ先生が美味しそうに食べていて羨ましい!私も食べたい!!
新潟県
くまざわ書店 新潟西店 大谷純子様
現役医師でもある夏川草介さんの優しさや情熱も物語から滲み出ていて、前作同様「マチ先生(夏川先生)私の主治医になってください〜」と頼みたい気持ちだ。”命のこと”誰もが無関心でいられない重いテーマを描いているけれど、甘党のマチ先生のことや、共に暮らす甥の龍之介の性格の良さや周りの医師や患者さんや家族のエピソードが温もりを添えていて、とても面白いエンタメ作品だった(龍之介にはもらい泣きさせられた)。
京都府
ふたば書房 山科駅前店 大西裕也様
医療技術が発達し、数多の命が救われてきたのは事実、しかし人の心に寄り添うには無力。 「人を救うのは医療ではない。人なんだ」マチ先生の言葉に医師としての信念を感じました。 今回も感動に涙する場面や言葉が数多くありました。なかでも秋鹿先生の「治せない病気が山のようにある。けれども癒やせない哀しみはない」に続く信念を語る言葉が印象に残りました。
岡山県
本の森セルバ岡山店 横田かおり様
秋から冬へと移行する京都の町。凍てつく空気に侵されるように、一つまたひとつと命の灯が消えていく。短くなった蠟燭から白い煙がフッと上がる。それは終焉を意味するが、哀しみだけを抱かずにいられるのは、命の果てまで見届けてくれる人物の存在を心から信じられたからだろう。決して神の座に上がることはない。私たちと同じ揺れる心と体に、研鑽されゆく哲学を宿し、今日も彼は町を駆ける。こんな医師に出会えたから、私たちはためらうことなく最後の一拍まで打ち鳴らせるだろう。
東京都
くまざわ書店 錦糸町店 阿久津武信様
本作は医師が患者と向き合ってるんじゃなく、人が人に向き合ってるから最高なんだ!
埼玉県
須原屋ビーンズ武蔵浦和店 岩谷妙華様
マチ先生を通して、またその医局の先生たちを通して、葛藤や覚悟を感じ尊敬しました。人と真剣に向き合っている分、人間味が強く表れているマチ先生がとても魅力的です。 マチ先生の教えてくれる哲学に触れて、これは何度も読み重ねていくことで自分の中に深まっていく気がしました。これほど人との向き合い方、仕事との向き合い方を気づかせられる物語に、はじめて出会えました。感謝が湧いてきます。 出会えてよかった、特別な一冊になりました。
静岡県
BOOKSえみたす 富士吉原店 望月美保子様
マチ先生の虜になりつつあります。カッコいい医者の代名詞と言っても過言ではないと思います。 患者の為、生きゆく人の為さらにはその周りの人々に優しく寄り添えることが出来、人を穏やかな気持ちにさせてくれる…京の神様が乗り移ったか、医療の厳しさと死を前にしてもこんなに心が洗われる機会を得る事が出来た至極の一冊でした。ありがとうございました。 そしてマチ先生個人にも幸せが訪れますように。
大阪府
ジュンク堂書店 上本町店 光定真美子様
勝手なことですが、患者からすれば飛良泉教授のような信念を持つ医師に診てもらいたい。でも個人の自由を尊重する時代に合わせるなら、層の厚い人材と見合った報酬が必要になる。それが用意できない社会だから、今後頑張る人に皺寄せがいって潰れてしまうんだろうなと思います。何か患者側からできることはないのかと考えさせられる物語でした。 マチ先生は恋愛に関して往生際が悪そうですね。好きになっても自分で認めなさそうで面白かったです。
三重県
コメリ書房鈴鹿店 森田洋子様
読後は胸が温かくなり満たされました。この物語は病を「治す」だけの話ではなく、「そばにいること」がどんなに大きな力になるのかを教えてくれましたね。 終末が近づくってたくさんの感情が溢れ出しどこまでも落ちていくような気になりますが、それでも灯りをともす小さな希望が、人を支えてくれる。そんな静かな優しさが、ページの隙間から優しく伝わってきて自分の気持ちまで軽くなりました。
東京都
博文堂 田無店 T様
前作に引き続き、とても感動するストーリーでした。 曲者の教授や、ライバル関係の医師も、マチ先生とは別の”情熱”を持っているので、好感が持てます。 ドラマ化したらどんな曲者俳優が演じるのかと想像すると楽しみです。
奈良県
ジュンク堂書店 奈良店 A様
お医者さんの人間関係が面白い。 勤務先の病院が違っても信頼関係があり、いつか患者になるかもしれない私たちにはとても心強いと感じました。
福井県
AKUSHU BOOK&BASE 石田美香様
読んだ後も読んでいる時も抱きしめたくなるような小説でした。私はやはり雄町先生に会いたいです。 「生きていくことの哀しみを知っている人間は、理由などなくても、誰かの力になりたいと思うものですよ」 印象的な一文です。 いつも寄り添ってくれる人の優しさを思い出し、私もそのひとりであろうと思いました。 今回も素敵な物語をありがとうございました。 大黒屋鎌餅本舗さんの「御鎌餅」今度行く時に買いに行ってみようと思います。
大阪府
紀伊國屋書店 天王寺ミオ店 西澤しおり様
ページをめくるたび、静謐な優しさが指先から沁みていく。 病気になれば「治せるか、治せないか」どちらかひとつの答えだけを求めてしまう。「治らない」時の絶望は筆舌に尽くしがたい。けれど、マチ先生は「治せない」その先を、理不尽に背負った苦しみを、共に背負ってくれる。 「医療では、人を救えない」この言葉は諦めではなく、限界を知るからこそ、その先を考え抜く医師としての力強さがありました。
埼玉県
文真堂書店 ビバモール本庄店 新井さゆり様
マチ先生は完璧じゃない。むしろちょっと残念なところもあって(笑)、そこがまた人間らしくてたまらなく好きです。その弱さも強さも、丸ごと抱えて前に進む姿に、何度も心を揺さぶられました。 せつなくて、苦しくて、なのにあたたかい。読後の余韻はまさに緑寿庵清水の金平糖。甘酸っぱくて、きらきらしていて、永遠に忘れられない輝きを残してくれます。
大阪府
ページ薬局 尼子慎太様
『エピクロスの処方箋』という一冊の本自体が僕にとっても心の中の「羅針盤」のような一冊になりました。 正解がない問題にぶつかった時に、思わず読み返したくなる。素敵な一冊を読ませて頂きました!
栃木県
うさぎや 矢板店 山田恵理子様
物語が清流のように沁みてきます。 いくつものシーンで涙がこぼれました。 本人も家族も安心して前を向ける、そんな医師に出会えたら幸せです。 私がずっと後悔していた(母の最期に間に合わなかった)ことが、マチ先生の言葉で救われた気持ちになりました。 人としてどう生きるかを優しく伝えてくれて、展開の面白さに読む手がとまらない作品です!ますます映画化が楽しみになりました。それまでは阿闍梨をいただきながら待っています。
福岡県
福岡金文堂姪浜南店 小野聡史様
前作『スピノザの診察室』を読んでなかったのですが十二分に楽しめました。 飛良泉先生や西島先生をただ嫌な人と描写するのではなく、自分の信念を持ってマチ先生のことを批判する姿勢に好感も持ちました。 マチ先生の「本当に大切なのは、目の前にいる人が今を笑顔で過ごせること」という医師はなんのために患者を診るのかということに尊敬の念を抱きました。 裏表紙のナポリタンがとても美味しそうに書いてあったので次の休みはナポリタンを食べに行きたいです。
熊本県
TSUTAYA AVクラブ 植木店 K様
様々な患者とのやり取りや、手術や治療に関する細かい描写もすごかったのですが マチ先生と甥・龍之介とのやりとりが、やさしくてあたたかくなるような こころが溶けていくような感じがしてとても素敵でした。
高知県
高知蔦屋書店 吉野理枝様
雄町先生に触れるといつも考えます。自分の死について、そして今回は身内を看取るということについて…。この本の中に答えがあるような気がしますが、答えは水のように形を変えていくものだとも思います。だから、生きている間、迷い続け考え続けるのだと思います。たまにはそういうことを考える読書も良いものだ、としみじみ考えています。
福島県
鹿島ブックセンター 小野久光様
どうにもならない世界で、それでも人間にできることは何かと考え続け、「精神の安定」を患者に与える。そんな“雄町哲郎”の医師としての姿に心が温まり、感動しました。
東京都
リブロ福生店 海老原眞紀様
マチ先生、おかえりなさい! マチ先生のいる優しい世界がとても好きです。 この作品に出てくるお医者さんはみんな心根が良くて安心して物語に没入できます。 世の中に絶対必要な小説です! 哲学を持って、かつ迷いながら進んでいくマチ先生。 哀しみを知っている、信頼できるマチ先生。 次にまた会える日を(今から既に!)心から楽しみにしています。
富山県
紀伊國屋書店 富山店 山口菜絵様
雄町先生の言葉がスルスル心に流れ込み続ける一冊。彼の哲学を読みたい一心で、気づけば読み終わっている、魅力溢れる物語でした。人が生きていく上で大切なこと、本質のようなものを細かく細かく砕いて散りばめられているような小説で、ゆっくりじっくり考えながら読むのがなんとも心地よく、いい時間でした。
沖縄県
HMV&BOOKS OKINAWA 中目太郎様
マチ先生の「医療では人は救えない」という言葉に、はっとさせられた。諦めでも言い訳でもなく、人を幸せにするための医療を目指すという覚悟を持った言葉だと思ったからだ。 医者が相対するのは患者ではなく人であり、人に敬意を持って接する。そういった姿勢をつねに実践し続けるマチ先生の姿に深い感動を覚えた。
大阪府
水嶋書房 くずはモール店 和田章子様
月に二回、東寺を見上げながら目的地まで歩きます。そのたびに、まるでマチ先生が自転車で横を通り過ぎるのではないかと錯覚してしまうほど、雄町哲郎先生の存在をリアルに感じます。 コスパ、タイパ、そしてAIの進化。 心が振り回されがちな2025年を生きるために、この本はじっくり読む価値があります。きっと「心の置き場所」を見つけさせてくれるはずです。
大阪府
紀伊國屋書店 本町店 F様
今なら救えるであろう、あの時消えていった数多の命。 この物語に出てくる先生達も人間なのだから、沢山の苦しみや後悔を抱えた人生がある。 ただ、場所や方向性は違えどもそれでも医療の路を歩む、と決めた静かな凄みがそこにある。 自分のこれからといつかの最期を、「君自身はどう感じて考えているの」と穏やかに問われているような、そんな物語だと感じた。
滋賀県
本のがんこ堂 石山駅前店 松田寿美様
『スピノザの診察室』でマチ先生と患者さん側との会話シーンを読んで、マチ先生=「理想のお医者さん」となったのですが、今回の方が患者さん側一人一人を主役に立てているように感じました。彼らはマチ先生の気持ちにきちんと応えていて、患者=受け身という私のイメージを変えてくれました。 今作ではマチ先生自身の迷いや本音がでていたり、医師仲間などの人間関係もからんでいて、マチ先生がいつも優しいだけではないということも発見しました。
埼玉県
紀伊國屋書店 さいたま新都心店 大森輝美様
私にとっての医療小説の原点は『白い巨塔』です。夢中になって読みましたし、ドラマも何度も観ました。書店で働くようになってから、医療を舞台にした作品に出会うこともあり、『白い巨塔』のようなことは現実では起こりづらい、もしくはあってはならいことだと思うようになりました。生と死を、頭ごなしではなく、優しく教えてくれる作品だと思いました。京都が舞台なのも、生と死を題材にするのに相応しいなと感じました。
北海道
喜久屋書店小樽店 渡邊裕子様
足元にあるささやかな幸せを見つけ出したとき見える世界がかわってゆく、 深く美しい数々の言葉からなる感動は命にしみるようです。
東京都
書泉ブックタワー 山田麻紀子様
絶対にそんなはずはないのに、人であふれかえっているはずの京都の町も、医療の現場もマチ先生のいる風景はひどく静かで穏やかに見えます。少しずつ誰かを見送ることが増えていき、いずれ自分にもその番がまわってきた時、先生のような人がいてくれたら、先生の言葉を思い出せたら、と願います。
愛知県
TSUTAYA ウイングタウン岡崎店 中嶋あかね様
「医療というものに、たいして期待をしていない」「懸命に生きたいという人の願いに、医療は応えてはくれない」 そう言い切るマチ先生を、わたしは信頼できると思う。医療で救われる人は、もちろんたくさんいる。でも、それ以上に世界は理不尽だし、未来をコントロールすることはできない。 マチ先生は、それを飲み込んだ上で、なお誰かのために尽くせる人。 きっと夏川さん自身が、こういう人なんだろうな。
岐阜県
未来屋書店 各務原店 渡邉喜久美様
「幸福」とは何か。 思い浮かぶのは家族も私も心身共に健康であることです。 病気になった時マチ先生のような医師に出会えたらどれだけ心強く幸せなことでしょうか。患者に親身になって最期まで寄り添ってくれる。現実には、医師不足、過重労働など医療の現場が抱える問題は多く難しいことなのかもしれません。 でもその現場で働く夏川先生が書く、沢山の医師が人間味あふれる魅力的な人達ばかりで心があたたかくなります。
広島県
紀伊國屋書店 ゆめタウン広島店 藤井美樹様
なにひとつ漏らすことなく噛み締めながら読みました。この物語には様々な死が出てきます。読んだ人たちが関わったそれぞれの死を思い返すことになると思います。マチ先生が繰り返す覚悟や哲学という言葉。幸せとはなんなのかという恒久の問い。それらを考えることを止めてはならないと今回も優しく指し示してくれました。みな、それぞれの哲学を持っていて仕事に誇りを持っている人たちが眩しくて素敵でした。
京都府
ふたば書房 京都駅八条口店 宮田修様
生と死が交差する原田病院。 マチ先生のぶれない生き方にどれだけ救われるだろう。 それは、哲学に支えられているが迷い惑いながらもその中で最善を尽くすその姿に惹きつけられる。 命を繋ぐ、命を看取る、あらためて大変な職業だと実感しました。 これは、本当に身近な話の物語。 小説を楽しんだあとは、自分のことのように考えてみてほしい。
山梨県
柳正堂書店 甲府昭和イトーヨーカドー店 H様
近年の医療ドラマでよく見る劇的な展開、華やかな人間関係のようなものはなかったが、最後まで読む手が止まりませんでした。 人を救うことに注目されがちな医療系の作品において、この作品では凄腕の医者が患者の死を看取る場面が多く取り上げられていました。しかし、そこで描かれるのは医療への嘆きや主人公の挫折ではなく、死に向き合うマチ先生の哲学でした。実際の医療に従事する夏川先生だからこそ描けたし、描いたのだろうと思いました。
福井県
勝木書店SuperKaBoS二の宮本店 樋口麻衣様
マチ先生にまた会えました!前作もそうでしたが、物語の中でマチ先生に会うと、心の中で道がまっすぐ伸びていくような感覚になります。この小説と出会えて、「死」を想うことは、「今、この瞬間の生き方」を想うことなのだと感じました。自分自身の生き方、大切な人との過ごし方を考えずにはいられない1冊でした。大切に届けたい作品です。
広島県
未来屋書店 宇品店 山道ゆう子様
死へと向かう命に そっと寄り添う彼の言葉ひとつひとつが 自分の進む先を そっと光で灯してくれるようでした。 こんな先生に巡り会いたい。 心からそう思いました。 生きていくための優しい強さをもらえました。
北海道
未来屋書店 上磯店 Y様
面白いのだが、本筋ではないところで引かれた。 昨年末、肺がんで弟をなくした。分かった時点でステージⅣで転移が進みすぎ手術はできない状態で、抗がん剤でいかに余命を伸ばすかという段階だった。残される家族の何とも言えないやりきれない思いや、亡くなるときのあっけなさが流石のリアルさで描写されていて途中で一旦読むのをやめたくらいだった。 生と死について考えさせられる内容で、単純なスーパーヒーロー物でないのも良かった。
大阪府
くまざわ書店 守口店 山中津加紗様
前作よりも更に心に染み渡る作品だった。とくに令和になってからは、働き方が大きく見直され変わりつつある世の中。一方で医療に携わる方々は、自分の生活よりも、治療に重きを置いている方が今もたくさんいらっしゃることを改めて考えた。 医療従事者の皆さんが一人一人、自分が望むライフスタイルで働けるような世の中になってほしいと思う。治療とは、人の命を救う以上の意味を持つものだと思った。
青森県
宮脇書店 青森店 大竹真奈美様
息づまる日々の苦しみを吐き出して、酸素を吹き込む心のポンプのように、全身に優しさが行き渡るようでした。心の安定が幸福を導き出して、引き上がる口角がほほえみを生む。今という時間に笑顔があるということ。本当に大切なこと、大切にしていきたいと思えることを、そっと照らしてくれる。きっと私は、これからずっとこの本に救われて生きていく。幸せに生きたい全ての人に届けたい物語です。
東京都
くまざわ書店 調布店 山下真央様
患者に対しても、その家族に対しても真摯に接している。丁寧で誠実。楽観的なことや嘘を言わない。けれどできることはできるという。そして患者や家族が選んだ道を尊重してくれる。 そんな先生だからこそ、例えば紅葉の時期までは生きられない、そう言われてもすっと胸に沁み渡っていくようでした。 ありきたりな感想かもしれませんが、私も雄町先生のような人に出会いたい。 いつかくる終わりの時にいてほしい先生だと思いました。
千葉県
紀伊國屋書店 セブンパークアリオ柏店 伊藤奈穂子様
前作の『スピノザの診察室』は人の死について色々と思いを馳せましたが、今回は医療の抱える問題について考えさせられました。 現実でも、医師の働き方改革、赤字経営、人材不足、地域格差など問題が山積みです。マチ先生がその中でどんな道を進むのか、この先が楽しみにもなりました。 患者とはある意味一線を引いて、わりきらないといけない一方で、やりきれない思いや、憤りを感じる、その心のバランスがとても難しいと思いました。
神奈川県
紀伊國屋書店 横浜店 川俣めぐみ様
人生にとって大事なことの半分くらいが書いてあるんじゃないかと思うくらい、素敵な本。 仕事への向き合いかた、患者への接し方、年若い甥っ子への教え、マチ先生のような人が側にいたらいいなとおもう。 何かに迷ったらきっと読み返したくなるお守りのような本。
大阪府
紀伊國屋書店 追手門学院大学ブックセンター 三宅孝枝様
治療をして元の生活にもどる事ができる患者。終末期の患者。でもどちらもいつかは必ず死を迎える、という現実を今さらですが、納得しました。 それぞれの幸せの形や思いがある中で、それに寄り添うマチ先生にまたお会いしたいです。
東京都
BUNKITSU TOKYO 成生隆倫様
大切なひとの命に向き合うために、俺はこの本と出会ったのかもしれない。 悲しみを忘れることはできないけど、癒すことはきっとできる。
兵庫県
流泉書房 逢坂肇様
夏川さんの作品は医療がかかわってくるお話が多いため、重くのしかかってくることもあるが、全体的に包むような優しさを感じられ、心がほんわかします。時折現れる笑いがアクセントになっているところも◎。
栃木県
ビッグワンTSUTAYAさくら店 黒岩秀利様
「続編」を心待ちにしていました。前作『スピノザの診察室』に続き、今作も医師のまなざしと哲学の深みが沁みます。エピクロスの思想は、穏やかな最期を支える優しさでした。読後、静かな感動が残りました。ぜひ、手に取ってみて下さい。
奈良県
喜久屋書店 大和郡山店 森谷哲様
この小説では、何度も心を打つ場面や言葉が出てきます。心を打つのは、それは、医師たち、特に主人公のマチ先生が患者やその家族に対して、人を中心に考え行動してくれているからです。医者でなくても、日常生活や仕事で、私たちは人を見て、人を中心に動くことができているだろうか?と考えてしまいます。家族、友人、その他出会い関わる人たちに対しての向きあいかたを見つめ直す機会になりました。
東京都
虎ノ門書房本店 根本隆仁様
心に沁みる。なぜ雄町先生の言葉はこれほど心を揺り動かすのか。「医療では人を救えない」そう言いながら決して研鑽の手を止めず、絶望を知りながらも進み続けるその姿は尊く映る。「人が人を救う」その思いがきっと彼の芯であり、覚悟であり、志なのだろう。医師や看護師というだけでなく、人として僕らを救い続けてくれている医療関係者の事を僕らに教えてくれるとても尊い言葉だ。この志と覚悟を優しく教えてくれるこの物語が、僕は大好きだ。