大学病院で数々の難手術を成功させ、
将来を嘱望されながらも、
母を亡くし一人になった甥のために
地域病院で働く内科医の雄町哲郎。
ある日、哲郎の力量に惚れ込む
大学准教授の花垣から、
難しい症例が持ち込まれた。
患者は82歳の老人。
それは、かつて哲郎が激怒させた
大学病院の絶対権力者・飛良泉寅彦
教授の父親だった──。
※シリーズですが、本作単体として
お楽しみいただけます。
哲学的な問いを内包していますが、ページを捲る手が止まらない極上のエンターテインメント小説です。
最高に面白くて、深く考えさせられて、前向きな気持ちになれる──。今の水鈴社が理想とするような作品となりました。
本シリーズは映画化も決定しており、今後たくさんの素敵なお知らせができそうです。令和を代表する医療小説シリーズとして多くの読者の方々にお届けできれば幸いです。
水鈴社 代表取締役 / 編集者
篠原一朗

EPICUREAN PRESCRIP
書籍情報
定価:1,980円(本体1,800円+税10%)
ページ数: 360ページ | 体裁: 四六判 上製
装丁:名久井直子 | 絵:五十嵐大介
発売日:2025年9月29日
ISBN:978-4-910576-05-3 | Cコード:0093
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『エピクロスの処方箋』
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岡山県
紀伊國屋書店 エブリイ津高店 髙見晴子様
父の死があったからでしょうか。医療系の物語にとても興味を抱く様になりました。 夏川先生の描く物語は優しく、時に芯をついて、ハッとさせられます。 本書でも何度涙を流したか分かりません。 私自身も手術を経験しています。マチ先生の「がんばらなくていいとは言えません。ただひとりでがんばれとも言いません。一緒にもうひとがんばりといきましょう」がとても印象的でした。
岡山県
本の森セルバ岡山店 横田かおり様
秋から冬へと移行する京都の町。凍てつく空気に侵されるように、一つまたひとつと命の灯が消えていく。短くなった蠟燭から白い煙がフッと上がる。それは終焉を意味するが、哀しみだけを抱かずにいられるのは、命の果てまで見届けてくれる人物の存在を心から信じられたからだろう。決して神の座に上がることはない。私たちと同じ揺れる心と体に、研鑽されゆく哲学を宿し、今日も彼は町を駆ける。こんな医師に出会えたから、私たちはためらうことなく最後の一拍まで打ち鳴らせるだろう。
鳥取県
宮脇書店 境港店 林雅子様
涙堪えるの大変でした。 元之助さんの言葉が1番刺さりました。 症状だけの治療ではなく、人として対応して貰える嬉しさ。 心に染み込んで来ました。 このような先生に出会いたいものです。
広島県
フタバ図書TSUTAYA TERA広島府中店 沖野めぐみ様
『スピノザの診察室』が本当に好きで、またマチ先生に会えた喜びでいっぱいです。 生きるという事、病に向き合うという事を改めて考えさせられました。 医師と患者という立場で、短い診療時間の中で、なかなか難しい事だなとつくづく感じます。 医療系の小説ですが、それだけではない。 うつろいのゆく日々の中で、ふっとマチ先生の言葉が聞きたくなる。 そんな大事な1冊です。
山口県
くまざわ書店 下関店 村上真美様
50を過ぎての医者さがしは宝くじ、アタリかハズレか、かかってみないとわからない。 だから定年過ぎたら医者さがしが重要なお仕事、と昔誰かが言っていました。 病院も、お医者様もたくさんあるけど 自分にとって良いかはわからない、そんなことを思いだしました。
岡山県
喜久屋書店 倉敷店 井元江里子様
生きること。死ぬこと。そして、幸福とは何か。 正面から向き合おうとするととてつもなく重く苦しくなりかねない、そんなテーマが根底にありながら、とても静かで優しい時間が流れている。 この小説を読んでいる間、ずっとそんな風に感じていました。 生きることを大切にしたい。そう思わせてくれる夏川先生の作品が私はとても好きです。
広島県
未来屋書店 宇品店 山道ゆう子様
死へと向かう命に そっと寄り添う彼の言葉ひとつひとつが 自分の進む先を そっと光で灯してくれるようでした。 こんな先生に巡り会いたい。 心からそう思いました。 生きていくための優しい強さをもらえました。
鳥取県
Book Yard.CHAPTER3 川本梓様
お帰りなさい、マチ先生。 またマチ先生に出会えて、とても幸福な時を過ごさせていただきました。 歳を重ねるごとに、静かにそして着実に近づいてくるもの。いつ自分の身に訪れるかわからないからこそ、今を大切に生きていきたい、想いを伝えていきたい、と思いました。 自分がどういう立場であれ、この瞬間を迎えるときには、マチ先生のような先生にそばにいて欲しいです。
山口県
宮脇書店 ゆめモール下関店 吉井めぐみ様
マチ先生に担当してもらえたら患者さんもご家族も穏やかに過ごせそうだなとあらためて思う。もちろん悩むこともあると思うが、マチ先生と共に生きるということを過ごせそうだ。 作品のそこかしこで心に刺さる言葉が出てくる。自然と涙が出ちゃう。 前作は父の闘病を思い出し、今作は自分自身の未来に思いを馳せる。
広島県
紀伊國屋書店 ゆめタウン広島店 藤井美樹様
なにひとつ漏らすことなく噛み締めながら読みました。この物語には様々な死が出てきます。読んだ人たちが関わったそれぞれの死を思い返すことになると思います。マチ先生が繰り返す覚悟や哲学という言葉。幸せとはなんなのかという恒久の問い。それらを考えることを止めてはならないと今回も優しく指し示してくれました。みな、それぞれの哲学を持っていて仕事に誇りを持っている人たちが眩しくて素敵でした。